MJソフトでHP作成キットを買った時鎌也は店員に、
「これの他にHP作成ソフトも欲しいんですけど」と尋ねたのだが
「このキットとテキストエディターがあれば作成ソフトは必要ないですよ」
と言われたので、Adobe Page Millを買おうと思ったのだがやめた。
だが、このことが後になって鎌也を苦しめることになろうとは鎌也自身思ってもいなかった。
HPのスペースもある。
HP作成キットも買った。
写真を取り込むスキャナーも買った。
よしHPを作るぞ、どんなホームページにしようか?
と考えた末、読書や映画が好きだから好きな小説や映画の話と
自分が稽古している合気道と大東流という武道を扱ったHPを作ろうと決めた。
ホームページのタイトルはどうしようか?
そうだな、好きな小説や映画の話は言ってみれば文の道だ、
そして合気道/大東流は武の道だ。
文の道と武の道、「文武両道」なんていいじゃないか。
と自分のひらめきに悦になりながらホームページのタイトルを「鎌也の文武両道」と決めた。
文の道には今まで読んだ小説の感想文を書くだろ、それから猩猩猴(ゴリラ)さん(※鎌也と一緒に大東流を稽古している人のハンドル名)の小説「空手部物語」も載せさせてもらおう、大学空手部の知られざる実体を赤裸々に描いたこの爆笑小説はまさに文武両道にふさわしいコンテンツだ。
映画のコーナーにマイベストシネマと題して自分が感動した映画の紹介を書けばいい。
武の道は養神館合気道と大東流の歴史とか技の解説とか、そうそう御稽古日記を書くのもいいかな。
それに道場ガイドも載せるとみんなの役に立つな。
う〜ん凄いホームページになりそうだぞ。
実際にはまだ作り始めてもいないのに頭の中ではコンテンツがテンコモリの凄いホームページの姿が広がっている鎌也はそこでHP作成上重大な問題点があることに気づいた。
そう、彼はこの半年ばかり合気道の稽古をサボっていたのだ。
最近稽古してない俺が合気道のホームページを作成しても説得力がないな。
そう思った鎌也はすぐさま稽古を再開した。
しかしそれは些細なことで真の問題点はそれではなかったのである。
そのことに鎌也が気づくにはもう暫く時間が必要だった。 つづく
■今回の格言 「二兎追うものは一兎も得ず」
yahooやまぐまぐなどの今ではインターネットのメジャーになっているサイトや
CGIプログラムを配付しているサイト無料素材集のサイトなどは
皆が欲しいと思っていたコンテンツを提供する事で多くの訪問者を集めています。
これらのサイトに共通していることは、コンテンツの内容が1つに特化している事です。
否否、そんな事はないだろう、yahooはHPの検索から始まって掲示板もあるしオンラインショッピング、オークション、その他色々なコンテンツがテンコモリじゃないか、と思われるでしょう。
たしかに現在のYahooのコンテンツはニュースや株価、地図やオークション、ランキングや、無料サービスとしてグリーティングカードやフリーメールアドレス、掲示板などを用意してここだけでネット上の用事が全て済んでしまう程高度なポータル化が進んでいますが、1996年4月のサービス開始時にはワード検索と検索ディレクトリのみのシンプルな構成だったのですね。
それがインターネットの爆発的な発展で利用者が増えいろいろと追加修正し何度もリニューアルを繰り返した結果今のようになったのです。
ホームページの作成とは大げさに言えば小説や映画や絵画、楽曲のような芸術 作品を作る事だと鎌也は捉えています。
そしてホームページと他の芸術作品と 決定的に違う事は、
ホームページは未完成のままでもそのまま世界に(笑)発 表できてしまうことです。
いや、ホームページは永遠の未完成なのです。
さて、このままだと大風呂敷が広がり過ぎて収集がつかなくなりそうなので今 日の結論です。
”とにかくホームページ作りを始めよう。小さくはじめて、大きく育てる。”
鎌也のように作り始める前からあれもこれもと欲張らずにひとつのコンテンツ に絞ってそれでとりあえず作ってみる。
追加修整している内に最初のコンテン ツに関連した新しいコンテンツが自然と増えていくのです。
鎌也の場合は、「文の道」というコンテンツはやめて「武の道」1つに絞るべ きだったのです。
昨今挌闘技ゲームやプライド、K1等で挌闘技に関心がある 人が増えていますが合気道や大東流などの武道は小説や漫画でしか知られてい ないのだから、実際に稽古している人間(この場合は鎌也本人)からの情報発 信はうまくすれば他にないユニークなコンテンツになる可能性があるのでなか いかと思います。
訪ねてくれる人が興味を持ち何度も訪問してもらえるようなコンテンツ。
他にないユニークなコンテンツを考えるなんて大変ですよね。
普通個人がホームページを作ろうと考えると、先ず家族のこと、自分のこと趣 味のこと、飼っているペットのこと、日記を書いて公開する。
こんな感じにな るのかなあ。
可もなく不可もないページになりますよね。
でも発想を少し変えたら、可もなく不可もない普通のコンテンツでも訪問者の興 味を引く面白いコンテンツになる可能性があると思うのです。
それは何か? 長くなりそうなので、この話は次回に詳しく書きます。
では続きは次回に。
- 作品名
- 第3回 ひっくり返ったおもちゃ箱
- 登録日時
- 2007/02/06(火) 22:11
- 分類
- THE ROAD OF WEB MASTER